熱性けいれん
熱を出していた我が子が突然目の前でけいれんし始める・・・熱性けいれんの一般的な症状ですが、そんな時、慌てる事無く適切な対応が出来るような知識をご紹介します。
熱性けいれんとは
2015年に改定されたガイドライン「熱性けいれん診療ガイドライン2015」では、以下のように定義されています。
主に生後6~60か月までの乳幼児期に起こる、通常は38℃以上の発熱に伴う発作性疾患(けいれん性、非けいれん性を含む)で、髄膜炎などの中枢神経感染症、代謝異常、その他の明らかな発作の原因がみられないもので、てんかんの既往のあるものは除外される
月齢の低い乳児は、感染症などにかかりやすい上、症状が重くなりやすいです。熱が急激に上がる時、熱性けいれんになりやすいと言われます。
原因は、はっきり解明されていませんが、遺伝的な要因もあるのではないかと言われているので、血縁関係者が経験されていたら念の為、気をつけておいた方がよいでしょう。
症状
- ・高熱時に発症。38.0℃から40.0℃辺りの高温
- ・チアノーゼの症状が出る。顔色が悪くなり、唇が紫色になる
- ・手足がけいれんする
- ・意識が無くなる
意識が無くなる事態に初めて直面すると思わず冷静さを失ってしまいますが、落ち着いて対応する必要があります。高熱時の寝ているときに突然症状が出るときが多いです。
高熱時は、出来るだけ目の届く場所で見守る必要があります。
熱性けいれんがおきたら
- ・冷静に観察する。
- ・けいれんの時間と、けいれんが体の左右どちらか半分だけか、全体的か見る(医療機関にかかる時、必ず聞かれます)
- ・必要に応じて医療機関に問い合わせる又は、救急搬送の手配をする。
- ・からだを横臥位にして顔を横に向け、嘔吐物が詰まらないようにする。
目安として、15分以内の単純型熱性けいれんは、取りあえず様子を見て、落ち着いたら医療機関にかかればよいが、心配ならかかりつけの医療機関に支持を仰ぎ、状況に応じて救急搬送する事もあります。
繰り返す子や、一度きりの子も
2回、3回繰り返す人もいますが、一般的には小学校に上がるころには症状が出なくなります。
一度熱性けいれんが出た子供は再び高熱時に出る可能性があるので、病院で再発予防の座薬などが出されると思います。受診の際に医師に熱性けいれんが過去に出た事を伝えると注意事項などの説明をスムーズに受けられます。
日頃からの健康管理が大切
感染症などで熱が上がらなければ、熱性けいれんもおこらないので健康管理をする事が大切です。手洗いうがいは習慣にしましょう。
また、小さな子供は、体調の変化を自分でうまく伝えられないので親が日頃からちょっとした変化を見逃さないように心がけましょう。
参考文献
熱性けいれん診療ガイドライン2015(PDF 3.6KB)|公益財団法人日本医療機能評価機構
熱性けいれんガイドラインが18年ぶりに改定!【知っておくべき3つのポイント】|病児保育の資格「認定病児保育スペシャリスト」
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